内臓脂肪型肥満とは?
内臓脂肪型肥満・ポッコリお腹ならメタボ、生活習慣病の危険も?
最近、肥満を気にする人たちがよく言う「ポッコリお腹」。
皮下脂肪型肥満の多い女性ですが、
ここ数年は男女関係なく、お腹のポッコリ突き出した内臓脂肪型肥満が増えています。

ポッコリお腹の人は、高血圧症や高血糖など複数の生活習慣病を併発していることが多く、
実は見た目以上に深刻な健康状態といえます。
内臓脂肪型肥満の人が、併発の危険性を抱える生活習慣病は、
1.高脂血症(高中性脂肪血症、低HDL血症)
2.高血圧
3.高血糖です。
このうち2つ以上当てはまると、「メタボリックシンドローム」と判断されます。
さらに3つすべて当てはまっていれば、
脳卒中や心臓病など、突然死を招く大きな病気の危険性が、最大で36倍!
にも肥大します。
【高血糖とは?】
血液中のブドウ糖の量が増えすぎた状態を「高血糖」といい、
その量が一定以上になると「糖尿病」と診断されます。
糖尿病には2種類あり、
1.自己免疫異常などにより、すい臓からインスリンが分泌されなくなる「Ⅰ型」
2.遺伝因子に生活習慣が加わり発症する「Ⅱ型」
日本人ではⅡ型の発症率が95%を占めています。
糖尿病が進行すると、
網膜症から失明、血液透析の必要な糖尿病腎症、神経障害、足の壊疽
など全身に合併症が広がってきます。
内臓脂肪が増えすぎると、
インスリンの働きに影響を与える生理活性物質「アディポサイトカイン」の分泌が乱れます。
すると、糖代謝がうまくいかなくなり、食後の血糖値が下がりにくくなり、
糖尿病へと進行していきます。
【高脂血症とは?】
食事から体内に取り込んだ脂質の代謝がうまくいかず、血液中に脂質が増えすぎる病気です。
過剰になっている血中脂質の種類によって、4つのタイプに分かれます。
1.高コレステロール血症
総コレステロール値220mg/dl以上
2.高LDLコレステロール血症
LDLコレステロール血140mg/dl以上
3.高中性脂肪血症(高トリグリセライド血症)
中性脂肪値150mg/dl以上
4.低HDLコレステロール血症
HDLコレステロール値40mg/dl未満
このうち、メタボリックシンドロームに関係するのは
診断基準にもなっている「高中性脂肪血症」と「低HDLコレステロール血症」です。
中性脂肪とHDLコレステロールは、内臓脂肪とのかかわりが深い物質です。
内臓脂肪が増えると、血液中に放出される遊離脂肪酸の量が増えます。
遊離脂肪酸は、肝臓に送られると中性脂肪に合成されます。
中性脂肪はそのままでは血液中を移動できないので、
VLDL(中性脂肪の多いリポたんぱくのこと。水溶性の特殊たんぱく・アポたんぱくと結合し、
脂肪を取り込みやすい構造になっている)に含まれて、移動をします。
肝臓での中性脂肪合成量が多いと、血液中にVLDLが多くなるため、
高中性脂肪血症が起こります。
さらに内臓脂肪が増えると、
リポたんぱくを分解する酵素の働きが悪くなり、VLDLがうまく分解されません。
そうなると、VLDLから分解されてできる善玉のHDLコレステロールが
十分に作られなくなり、「低HDLコレステロール血症」が起こります。