内臓脂肪が原因の病気

内臓脂肪が原因の病気

●内臓脂肪が原因の病気その1「脳卒中」

 動脈硬化が脳で進行すると、脳出血や脳梗塞などの

「脳卒中」につながります。


「脳出血」は、脳の大動脈から枝分かれしている細動脈の硬化が進み、

こぶ状の動脈瘤がができ、破裂して起こります。

その一種の「クモ膜下出血」は、血圧の急上昇とも関係が深く、

致死率の高い病気です。


「脳梗塞」は、脳の動脈硬化が進み血栓がつまり血流が途絶え、

酸素と栄養の供給ができなくなった細胞が壊死する病気です。

細動脈では大事に至らないこともあるものの、

大動脈では死に至る危険性が高く、

幸いに一命を取り留めても、体の麻痺や言語障害の後遺症が残ります。


●内臓脂肪が原因の病気「高血糖・糖尿病」

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 血液中のブドウ糖の量が増えすぎた状態を「高血糖」といい、

その量が一定以上になると「糖尿病」と診断されます。

糖尿病には2種類あり、

1.自己免疫異常などにより、すい臓からインスリンが分泌されなくなる「Ⅰ型」

2.遺伝因子に生活習慣が加わり発症する「Ⅱ型」

日本人ではⅡ型の発症率が95%を占めています。


糖尿病が進行すると、

網膜症から失明、血液透析の必要な糖尿病腎症、神経障害、足の壊疽

など全身に合併症が広がってきます。

内臓脂肪が増えすぎると、

インスリンの働きに影響を与える生理活性物質「アディポサイトカイン」の分泌が乱れます。

すると、糖代謝がうまくいかなくなり、食後の血糖値が下がりにくくなり、

糖尿病へと進行していきます。


●内臓脂肪が原因の病気「高脂血症」

 食事から体内に取り込んだ脂質の代謝がうまくいかず、

血液中に脂質が増えすぎる病気です。

過剰になっている血中脂質の種類によって、4つのタイプに分かれます。

1.高コレステロール血症

 総コレステロール値220mg/dl以上

2.高LDLコレステロール血症

 LDLコレステロール血140mg/dl以上

3.高中性脂肪血症(高トリグリセライド血症)

 中性脂肪値150mg/dl以上

4.低HDLコレステロール血症

 HDLコレステロール値40mg/dl未満

このうち、メタボリックシンドロームに関係するのは

診断基準にもなっている「高中性脂肪血症」と「低HDLコレステロール血症」です。

中性脂肪とHDLコレステロールは、内臓脂肪とのかかわりが深い物質です。

内臓脂肪が増えると、血液中に放出される遊離脂肪酸の量が増えます。

遊離脂肪酸は、肝臓に送られると中性脂肪に合成されます。

中性脂肪はそのままでは血液中を移動できないので、

VLDL(中性脂肪の多いリポたんぱくのこと。水溶性の特殊たんぱく・アポたんぱくと結合し、

脂肪を取り込みやすい構造になっている)に含まれて、移動をします。

肝臓での中性脂肪合成量が多いと、血液中にVLDLが多くなるため、

高中性脂肪血症が起こります。


さらに内臓脂肪が増えると、

リポたんぱくを分解する酵素の働きが悪くなり、VLDLがうまく分解されません。

そうなると、VLDLから分解されてできる善玉のHDLコレステロールが

十分に作られなくなり、「低HDLコレステロール血症」が起こります。